元法学徒のブログ

公共政策を勉強している元法学部生です。法学・公共政策学に関する本の内容を投稿していきます。

ミクロ経済学のテキスト

みなさん、こんにちは。

 

ここ最近、ガシャポンが高級品化していることに驚きと寂しさを感じます。

ほんの10年前は100円、200円でガシャポンを購入することができたと思います。

今は300円、500円の商品を多く見かけます。製品それ自体の原材料の高騰もありますが、何よりもガシャポンのターゲットが大人になっていることが原因であるように思います。

安価に買えたはずのガシャポンが高級志向へとシフトしている模様です。

 

さて、今回はミクロ経済学のテキストを紹介したいと思います。

 

私自身は法学部出身で経済学の講義をとったことがありません。

また、高校では数II Bまでしかやっておらず、微積の応用や行列については知識がありません。そんな私ですが、必要に迫られて経済学の勉強をしてきました。

 

今回は、経済学の中でもミクロ経済学について扱います。

独学の際にどのようなテキストを用いてきたかご紹介したいと思います。

 

初級

何事も薄いテキストで分野全体を見渡すことが重要です。

私が最初に使ったのは安藤至大ミクロ経済学の第一歩(新版)』です。

 

 

本書の特徴は難しい数式抜きでミクロ経済学に入門できる点です。

ミクロ経済学の勉強には微積の知識が要求されます。

 

しかし、初心者にとって、数式による説明はハードルが高いものです。

本書では、文章とイラストによって、ミクロ経済学の全体像を見渡すことが可能です。

 

論点についても一通り網羅されているので、初心者の方がミクロ経済学を概観するのにうってつけだと思います。

 

初中級の架け橋(経済数学)

ミクロ経済学を概観するだけであれば『ミクロ経済学の第一歩』でこと足りると思います。もっと事例が知りたい場合には、マンキューのミクロ経済学を使うことをおすすめします(ただマンキューはかなり分厚いので読み切るのは大変です…)。

 

しかし、ミクロ経済学の中級に進もうと思うとき経済数学は避けて通れません。

初級の本を読みながら、同時に経済数学の力を身につけることをおすすめします。

 

使用した参考書は尾山大輔ほか『経済学で出る数学(改訂版)』です。

 

 

1次関数や2次関数といった比較的簡単な部分から始まり、微積偏微分などを学んでいきます。最終的(第7章)には制約付き最大化問題の解法である「ラグランジュの未定乗数法」を学びます。

 

ただの数学の参考書ではありません。

随所に経済学と関連して問題が設定されているため、より実践的な経済数学の書となっています。

 

なお、8章以降は上級者向けとのことで、計量経済学マクロ経済学に必要となる数学を扱います。

ミクロ経済学の中級まで勉強したいという人は、とりあえず第7章まで勉強することをおすすめします。

 

中級

ミクロ経済学の中級を学ぶには『ミクロ経済学の力』を用います。

500ページ超となかなか分厚いですが、フォントが大きいので分量は決して多いわけではありません。

 

 

『経済学で出る数学』で経済数学を勉強しておけば、ついていけるレベルだと思います。

前半では、限界効用、最適消費、一般均衡モデルについて深く学んでいきます。

後半では、ゲーム理論について深く学んでいきます。

 

本書の特筆すべき点は、理論を実際の事例に当てはめて実証している点です。ミクロ経済学が現実社会においても有用であることが実際に理解できると思います。

 

なお、本書には関連して、『ミクロ経済学の技』という演習書があります。

余力がある方は、活用してみるのもいいかもしれません。無理に演習書まで手を広げず、しっかりと『ミクロ経済学の力』を復習することの方が大事だと思います。

 

 

余談 初中級

初中級の本として芦屋政浩『ミクロ経済学』があります。

本書は、初中級の内容がコンパクトにまとまっていて有用です。練習問題は公務員試験の改題が用いられており、練習問題としてはちょうどいい難易度です。

文章と数式の両方が多用されています。なので、初心者としては文章でミクロ経済学を理解できるだけでなく、数式を用いての精緻な理解が可能です。

 

ただし、『ミクロ経済学の力』で使うような数式も出てくるので、完全に初心者向けというわけではありません。

やはり、『経済学に出る数学』と同時並行でやるのがいいと思います。

また、テキストの記述が単調かつ簡素なので、独学が難しい面もあるかもしれません。

 

 

以上がミクロ経済学の勉強で使用したテキストです。

ではまた今度。