みなさん、こんにちは。
先日、カラスがサンドイッチをくわえて飛び去っていくのを見かけました。
包装されたサンドイッチを、パクッとくわえるなり、空高く飛んでいってしまいました。
あっという間の出来事で私も唖然としてしまいました。カラスの恐るべき知性の高さを垣間見たという感じです。
さて、今回は市川正人ほか『憲法問題のソリューション』の紹介を行います。
この本のコンセプトとしては、新聞記事をもとに憲法問題を検討しようというものです。
構成は、事例の紹介、憲法問題の検討、解答の提示となっています。
立命館大学の教授らが主体となって執筆しています。
個人的な印象では、本を執筆される憲法学の先生方は都内に集中してらっしゃるような気がしますので、立命館大学の教授らによる共著というのは憲法学の本の中では珍しい気がします。
内容は最近の事例・ニュースを主に扱っています。
特に、ヘイトスピーチ、アーキテクチャ、臨時国会の不招集などの最新の分野はとても参考になります。
これらの話題は、論文集や雑誌などでしか見かけず、本書のような初学者向けの本でしっかりと議論されているものは貴重です。
気になる分野があれば、各論考についている参考文献をもとに深掘りしていくのがおすすめです。
レポート課題やゼミでの発表等に際しても役立つと思います。
司法試験対策のような本ではないので、気楽に読んで、自分なりのソリューションを考えてみるのが良いかと思います。
レベルとしては一通り憲法を勉強したことがある人向けです。
掲載されている事例は割と最近の論点ですので、「授業ではあまり扱わなかったけど、最近のこの論点気になっているんだよね」みたいな人にピッタリだと思います。
教科書はあくまでも今までの議論の整理ですので、最新の論点は別途参照することは重要だと思います。
参考
なお、憲法の教科書というと個人的には『憲法学読本(第3版)』をお薦めします。
本書では最新の議論や論点に言及されており、現在の憲法学がどこまで到達しているのか理解できます。
また、内容がコンパクトにまとまっていて、割と読み進めやすいです。
憲法の教科書などについては機会があれば網羅的に紹介したいと思います。
それではまた今度。